あれは忘れもしない、穏やかな休日の朝のことでした。コーヒーを淹れ、お気に入りの音楽を聴きながら優雅な時間を過ごしていた矢先、その事件は起こりました。小野市でトイレつまり修理の配管の交換をしてトイレに入り、用を足してレバーを捻った瞬間、聞き慣れない「ゴボゴボッ」という鈍い音が響き渡ったのです。まさか、と思いましたが、便器の中の水は流れるどころか、ゆっくりと水位を上げてきます。血の気が引くとはこのことでしょう。頭の中は「どうしよう、溢れる!」というパニックで真っ白になりました。 ひとまず、これ以上水を流すのは危険だと判断し、状況を静観することに。しかし、水位は一向に下がる気配がありません。我が家には運悪くラバーカップ(スッポン)もなく、なすすべがない状態でした。そんなに高評価な葛城市で水漏れ専門チームが修理すると慌ててスマートフォンを手に取り、「トイレつまり 直し方 自分で」などと検索を始めます。出てくるのは、ラバーカップの使い方や専用の薬剤、ワイヤーブラシといった道具が必要な方法ばかり。あるいは、「高圧洗浄で〇万円〜」といった業者さんの広告。休日の突然の出費はあまりにも痛い。絶望的な気持ちで、便器とスマートフォンの画面を交互に見つめるしかありませんでした。 業者に電話すべきか、それともドラッグストアに走って道具を買ってくるべきか。そんなことを考えながら、途方に暮れてから三十分ほど経ったでしょうか。もしかしたら、少し時間を置いたことで、詰まりの原因が水に溶けているかもしれない。そんな淡い期待を抱き、祈るような気持ちで、もう一度、今度はそっとレバーを捻ってみました。すると、先ほどとは違う「ゴゴゴゴゴ…」という力強い音と共に、渦を巻いて水が一気に吸い込まれていったのです。あっけなく、本当に一瞬の出来事でした。便器の水位は正常に戻り、まるで先ほどの騒動が嘘だったかのように、静けさを取り戻しました。安堵のため息をつくと同時に、どっと疲れが押し寄せてきたのを覚えています。 後から考えてみると、今回の詰まりの原因は、おそらくトイレットペーパーを一度に多く使いすぎたことによる、ごく軽度なものだったのでしょう。水に溶けやすい紙などが原因の詰まりは、時間をおくことでふやけ、水の重みや再度流した時の水圧で、このように一瞬で解消されることがあるようです。もし、固形物や水に溶けないものを落とした記憶があれば、話は別だったでしょう。あの時、パニックになって何度も水を流していたら、間違いなく大惨事を引き起こしていました。今回の経験は、トイレの詰まりという日常に潜むトラブルにおいて、まずは慌てず状況を見極めることの大切さを教えてくれました。そして、日頃から一度に大量の紙を流さないという、基本的な心がけがいかに重要かを痛感させられた出来事でした。
突然のトイレトラブル一瞬で流れが戻った奇跡の体験