スマートの電気自動車(EV)、スマートEQフォーツーなどを購入する際、車両本体価格と並んで気になるのが年間の維持費です。ガソリン車とは異なるEVならではのコスト構造を理解しておくことは、購入後のカーライフを計画する上で非常に重要です。スマートEVの維持費は、主に電気代、自動車税、自動車保険料、メンテナンス費用、そして駐車場代などで構成されます。まず電気代ですが、これはガソリン車の燃料費に相当します。自宅で充電する場合、契約している電気料金プランや充電する時間帯(深夜電力など)によって単価は異なりますが、一般的にガソリン代よりも安く済む傾向があります。走行距離にもよりますが、年間数万円程度に収まるケースが多いでしょう。外出先での急速充電などを利用する場合は、別途利用料がかかります。次に自動車税です。EVは環境負荷が低いことから、初回登録時の翌年度分についてグリーン化特例が適用され、税額が軽減されます。スマートEQフォーツーの場合、総排気量がないため最も低い税区分となり、軽減措置適用後の税額は非常に安価です。軽減期間終了後も、同クラスのガソリン車と比較して税負担は軽くなります。自動車重量税についても、エコカー減税の対象となるため、初回車検時などに免税または減税措置を受けられます。自動車保険料(は、車両保険の有無や運転者の年齢、等級などによって大きく異なります。スマートEQの車両価格は比較的高めなため、車両保険を付帯すると保険料もそれに応じて高くなる可能性があります。複数の保険会社の見積もりを比較検討することをおすすめします。メンテナンス費用については、EVはガソリン車に比べて構造がシンプルなため、比較的安く済むと言われています。エンジンオイル交換やスパークプラグ交換といった定期的な部品交換が不要になるためです。ただし、タイヤやブレーキパッドなどの消耗品の交換は必要ですし、バッテリーやモーターなどのEV特有の部品に関する点検も重要になります。メーカー保証期間内であれば大きな出費は抑えられますが、保証期間終了後の高額部品の故障リスクは考慮しておく必要があります。これらの費用を合計すると、スマートEVの年間維持費は、乗り方や保険条件、駐車場代の有無によって変動しますが、ガソリンエンジン搭載のコンパクトカーと比較して、燃料費や税金面でのメリットが大きいと言えるでしょう。