あれは忘れもしない、家族で少し遠くのショッピングモールへ出かけた日のことでした。買い物を終え、さて帰ろうかと駐車場に向かい、いつものようにポケットを探った瞬間、背筋が凍りました。いつもそこにあるはずのスマートキーの感触がないのです。慌ててバッグの中、上着のポケット、ズボンのポケット、考えつく限りの場所を探しましたが、どこにも見当たりません。顔面蒼白とはこのことでしょう。妻も子供も心配そうな顔で私を見つめています。どこで落としたのか?店内か、駐車場か、あるいは道中か。全く見当がつきません。インフォメーションセンターに届け出がないか確認し、立ち寄った店舗にも電話をかけましたが、結果は空振り。時間は刻一刻と過ぎ、駐車場にはだんだんと人気がなくなってきました。車は目の前にあるのに、ドアを開けることも、エンジンをかけることもできない。途方に暮れ、レッカーサービスを呼ぶしかないのか、その後の手続きはどうなるのか、頭の中は最悪のシナリオでいっぱいになりました。その時、ふと妻が言ったのです。「そういえば、車のダッシュボードの中に、予備のキー、入れてなかったっけ?」半信半疑で、しかし一縷の望みを託して、JAFに連絡し、ドアの解錠だけをお願いしました。幸いにもJAFの隊員さんはすぐに駆けつけてくれ、特殊な器具を使って素早くドアを開けてくれました。そして、祈るような気持ちでダッシュボードの小物入れを開けると…ありました!そこには、購入時にディーラーで作ってもらったスマートキーのスペアが、ひっそりと収まっていたのです。その瞬間の安堵感といったら、言葉では言い表せません。もしこのスペアキーがなかったら、どれだけ大変なことになっていたか。レッカー代、新しいキーの作成費用、そして何より、家族を不安な気持ちにさせたまま長時間待たせることになっていたでしょう。この一件以来、私はスマートキーのスペアの重要性を骨身にしみて感じています。普段は使うことがないかもしれませんが、それはまさに「命綱」。このブログを読んでいるあなたも、もしスペアキーを持っていないのなら、すぐにでも作成しておくことを強くお勧めします。あの冷や汗と、その後の心の底からの安堵感を、できれば経験しないに越したことはありませんから。
冷や汗と安堵スマートキー紛失騒動とスペアの有り難み
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